約15、6年前、私と友人が温泉地の旅館を訪れたとき、信楽焼でお風呂をつくったら面白いのではないか?という閃きから生まれた陶浴槽…。
からだに優しいこの陶浴槽を世界中の人たちに届けんばかりの熱い想いで、毎日製作に励んでおります。
今から約1300年前、奈良に都があったころ、青銅製の大仏様の頭の型を信楽の窯で焼いたという記録が残っています。そのころには既に信楽にそれほどの大きな窯があったということですね。最初は瓦を焼くのが主だったようです。
信楽では場所柄もあって、お殿様のおかかえの窯ではなく、雑器を焼いていました。
しかし、古さにかけては、信楽はどこにも負けません。
信楽の土は 粗く、火に強いので、大物をつくることができます。そのため、大きな壷や瓶、陶浴槽などができるのです。
また、陶器の焼きかたには二通りあります。酸化による焼き方と還元による焼き方です。大まかに言うと、酸化焼成では温度を徐々に上げていって焼く、還元焼成では炎で焼きます。そして、同じ温度でも還元の焼きかたの方が衝撃や冬の寒さに格段に強く、私どもではこの還元焼成によって焼いていることが大きな誇りとなっています。
信楽焼の強度に関してですが、乱暴な扱いをしなければ、還元焼きの陶器は半永久的に持つと言えます。
乱暴な扱いとは、例えば、冬の寒いときに戸外で器にお湯を入れてそのまま放置するなどといったことです。
そういった扱いをしてしまった場合には割れてしまいます。
しかし、縄文時代の器が今も残っているように、乱暴な扱いさえしなければ何千年経っても、信楽焼の壷を露天の戸外に放置したままでも、何も問題はありません。
温泉はどれだけ体にいい成分が入っているかということが注目され、今や二年に一回お湯に含まれる成分を測定しなさいという法律までできています。そして、中でもラジウム温泉が一番高い評価をされているようです。製作者である私も秋田の玉川温泉まで行ってラジウムを測定するなどして研究しました。弱い放射線は体にやさしいので、弊社の陶浴槽はラジウム鉱石をパウダーにして陶土に混ぜた、ヒーリング仕様となっております。そのため、ガイガーカウンターでも測定できますし、遠赤外線も放射している、また、水自体も浄化され、とてもからだに優しい湯となっております。
次の製作秘話へ進むCopyright © HEALING co.,ltd. 2025 All Rights Reserved.
当サイトに掲載の記事・写真・ロゴを無断複写または転載を禁止します。